現役人事担当者
ひらえる
この記事を書いた人:某上場企業グループ会社で10年以上、中途・新卒共にリクルート業務全般を担当中。会社説明会200回以上、面接した人の数300人以上。自分の会社で不採用となった方にアドバイスするうち、他社に受かったと感謝のお電話を頂戴した経験から、リクルートに関したブログを立ち上げる事を決意。 「一人でも多くの方が内定を勝ち取れるよう、転職活動のブログを執筆していきます。」
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転職したいと思ったら。最初にする5つの事

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「転職ってどうやったら成功するの?」

「自分の強みって何?」

「面接で何をアピールすればいい?」

そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、現役人事担当者が、転職の成功法則をわかりやすく解説します。

また、採用担当者の視点から、応募書類や面接のポイント、内定獲得のコツなどもお伝えしますので、転職を成功させるための情報をこの記事でしっかりと身につけてください。

この記事を読むと、こんなことがわかります

1.転職決断のポイント

なぜ転職するのか?

正直、転職活動は楽ではありません。知人友人にスムーズに職が決まった方がいたから、自分も・・と、軽い気持ちで行動しないでください。安易に決めた職場で「こんなはずではなかった」と後悔する事になりかねません。

まずは、転職の目的を明らかにしましょう。貴方が転職したいのには、理由があるはずです。

よくある転職理由としては、

・給与をあげたい

・休みは土日が良い

・転勤したくない

・今の職場の人間関係が悪い

・地元に帰りたい

などです。              

ただ、これらの中でもいくつかは解決できる可能性もあります。

例えば給料ですが、近年は新卒者獲得の為、各企業が初任給のつり上げを行っています。

すると、逆転現象を防ぐために入社2~3年の社員は定期昇給の上げ幅が大きくなり、労せずして給与があがります。

また、人手不足が続き採用激化の中、社員が辞めないように各企業で社内改革も進んでいます。

休日や福利厚生が改善されることも充分考えられます。

ただし、これらが期待出来るのは比較的大企業、もしくは大企業のグループ会社です。

たたきあげの創立者が社長、もしくは会長の中小企業や地方の中堅企業では、難しいかもしれません。

理由は、会社規模の違いです。

1年間に50名が入退社すれば採用コスト、教育コストだけで何百万円もかかります。人が辞めなければ、これがなくなるのです。改善を検討する価値は充分あるでしょう。

但し、それが1~2名であれば、コストは数十万、もしくは数万円ですみます。

経営者からすれば、わざわざ全体の人件費を上げる必要はありません。ケチというより、会社の身の丈に合った給与でなければ倒産してしまい、社員を路頭に迷わせてしまうからです。

確率の話ですので一概には言えませんが、昇給幅が上がる可能性はないか、どこかのグループ会社の傘下に入る予定(社外秘でしょうから噂くらい)がないかくらいは、リサーチしてもいいかもしれません。

転職を考え始めたら、その原因となることに、解決・改善の可能性がないか、充分に考えてください。

2.転職で変えたいことを決める

転職を決意したら、「転職で変えたい事」に優先順位をつけましょう

先に例を挙げたように給与や休日、其々に希望があるかと思います。

しかし、そのすべてを満たす転職はありません。

「妥協して就職しても、結局退職したら何にもならない」と思われるでしょうが、理想の職場を見つけたければ『10割』を満たすところではなく、よくて『7割』を合格点として探しましょう。

せっかく転職したのに、早期に退職する人の多くは優先順位のつけ方を失敗した方です。

例えば、「希望の業種が、狭き門だったので諦めて就職した」という方は沢山いますが、その方々の退職理由は「土日に休みたい」、「給与がもっと欲しい」、「彼女と遠距離恋愛になるから地元に居たい」など、業種の妥協以外が退職理由になっていました。

理想を追い続けると転職ループにはまって、職を転々とする事になります。

仮にドンピシャな条件の求人があっても、人間関係や通勤問題等、他の要因で不満が出るかもしれません。その為には、「転職によって変えたい事」に優先順位をつけ、絶対に譲れないことは2つ程度とするのがオススメです。

それでも、沢山の理想を満たしたいといわれるなら、後は独立するしかありません。

3.活動は在職中or退職後か。判断材料

私は今まで2度、転職活動をしています。

最初は、勤めていた会社が業績悪化により、無期限で全従業員の基本給が一部カットになった為でした。この時は私を含め、何人もの社員が次を決めずに会社を辞め、転職しました。この会社はもうありません。

2度目は先と逆で、勤務先の会社(仮にA社)は業績好調でしたが、A社の親会社ともいえる系列B会社が業績不振となり、勤務先A社の株を大企業のC社へ売った為、企業系列B社⇒C社へ変わる事となりました。

結果、A社既存の社員は新しい系列C社の各グループ会社へ其々転勤となり、私も3つ目の会社に所属しました。その際、基本給が下がり、在職中に転職活動をすることにしました。

ただ、結論からいうと、2度目の転職はしていません。そのことは後で触れます。

Image by Hagar Lotte Geyer from Pixabay

相談者の経験有無を問わず、友人知人に退職してからと在職中のどちらに転職活動をすべきか聞けば、多くが「転職先を決めてから」を勧めるでしょう。

正社員で入社し、大きな休職等がなく1年以上勤務していれば、ほとんどの方は失業保険の受給資格があると思います。(受給についての詳細は、必ずハローワークのホームページ等でご確認ください。)

しかし、特定受給資格者及び特定理由離職者といわれる、やむを得ない理由の退職者(倒産など)をのぞき、支給までにタイムラグがあるのが通常です。

次の収入見込みがない生活するのは、非常に不安です。しかし、転職フェア等の来場者を見ると5割以上が離職中の方です。

メリットとデメリットを比べてみましょう。

◎メリット

収入面の不安がない

現在の職場と対比しながら、求人を検討できる

×デメリット

活動時間が制限される為、エージェントとの面談や面接の調整が困難

転職希望先に合格してもすぐに退職できず、ライバルに内定がとられることも

◎メリット

時間の自由が利くので、転職に専念出来る

内定後、入社時期に融通が利く

×デメリット

収入がないという不安がつきまとう

時間の経過とともに、焦りから妥協の優先順位がぶれる

私は1度目の活動は退職後、2度目は在職中でした。

1度目は20代で1月から活動し、2月に面接、運よく合格して3月に入社しました。

2度目は30代、この時は在職中ということもあり、エージェント会社に登録し、いくつか紹介して頂いたり、自身で応募したりしましたが、活動中にメンタルがきつくなり、やめてしまいました。その後、会社の待遇がもろもろ改善されたので、現在納得して勤務しています。

両方の経験から言えるのは、最も有効な判断材料は、転職したい目的・理由です。

在職中がおすすめの方

・業界チェンジ、スキル取得、給与アップ等が目的で、ある程度じっくり探せる

退職後がおすすめの方

・キャリアプランが見えない等の会社への不信や不満、人間関係、転勤命令など、早期決断が必要な場合

特に、パワハラを始めとする人間関係の場合、メンタルを病み、欠勤が続いてから退職すると、次の職場も見つかりにくくなります。早めに決断しましょう。

4.求人を探すには、どんな方法があるのか知る

☆求人の探し方

条件を精査したら、転職活動を始めましょう。

方法としては大きく3つ

➀知り合いに声をかける→「リファラル採用」を狙っています。

リファラルは、「推薦」や「紹介」という意味で、業界を問わず人手不足が叫ばれる中、注目を浴びつつある手法です。「社員紹介制度」と銘打って、実施している企業も多いはずです。

自社の社員から友人や知人などを紹介してもらい、入社した場合、多くは双方に数万円の報奨金が出ますので、優良企業に友人がいれば、求職中であることを知らせておきましょう。

②自分で探す→以下の方法があります。

実務経験上、登録のマストは新卒が登録する募集媒体のサイトです。

企業は新卒の母集団形成の為、新卒求人サイトを継続して使用しています。

つまり、新卒求人サイトを扱う業者と、そもそも繋がりがあるため、同系の転職サイト利用しやすいのです。

私の会社も、代理店さんから同社の新卒サイトと転職サイトを利用しています。

他にも、地域特化したサイトもあります。面倒がらず、必ず複数登録しましょう。

目当ての企業がある場合、新卒求人をどこに出しているか確認し、系列サイトを探すのも良いです。(リクナビなど)

直に担当者に会えるチャンスです。可能な限り参加しましょう。たとえ知っている会社がなくても、業界にいなければ知りえない『BtoB』の会社も出店しています。会場には主催社のアテンド(案内ガイド役)さんがいますので、迷ったら相談できるのもポイントです。

一般求人部門もありますが、各地方に35歳未満を対象とした「若者支援センター」が存在します。

定期的に館内でイベントをおり、有料サイトに掲載のない地元求人も多くあります。

最近は紙媒体のポスティングはほぼなくなり、WEB上の掲載が増えました。

ただ、見つけにくい上、非正規雇用の求人がメインのようです。

業界未経験の場合、まずはアルバイトで働く方法もあります。バイトから正社員への登用制度を設けている会社もあるので、「経験者優遇」等の求人に応募しやすくなるでしょう。

また、働きながら社員の話を聞けるので、ミスマッチも少なくて済みます。納得したら正社員に応募してみましょう。

5.転職活動中の心構え

近年は売り手市場といわれ、比較的容易に就職が決まると思いがちです。ところが実際に転職活動を始めてみると、なかなか理想的な求人には出会えません。かく言う私も、2度目の転職活動を行わなかったのはほぼ、挫折に近かったです。在職中の活動で、面接時間の調整やエージェントとの連絡が疎遠となったことが、主な原因かと思います。

転職活動は先の見えない不安と焦りがつきまとい、家族や友人の暖かい励ましも時間とともにプレッシャーになってくるでしょう。逆にあまりに気楽に考えすぎて、アルバイトに満足してしまうと、フリーターまっしぐらです。

では、どうすればいいのか。

経験上のおすすめは「短期の目標」を立てることです。

例えば、

・今月はエージェントと2回面談をする

・今月は求人アプリ○○の確認を、週3回行う

・転職フェアで5社着座する

など、少し頑張れば実現可能な目標を達成していくようにします。

これにより、転職活動が進んでいる感覚がつづき、挫折しにくくなるでしょう。

コツは、期間を短く区切ることです。

毎週○○する」等は、出来なかった時が続くと、挫折して目標が消失するでしょう。

しかし「期間を「今月」と区切れば、出来なかったとき、例えば3回を2回に修正するなど、目標を見直すことが出来ます。

モチベーションを保つ為に是非、実践してみてください。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。これからも、はじめての転職活動者を中心に、参考となる記事を執筆していきます。貴方の転職活動の一助となりますように。応援しております。

おわり